隠し蝶番建具01
隠し蝶番を使った建具
■サイズ■仕様
W842×D41×H2176
図面参照 
建具:木工下地メラミン化粧板貼り
建具四方:t3.2×43FB焼付塗(白)
枠:スチールFB焼き付け仕上げ 
■備考
 

作図説明

上記作図は、ブランドショップの建具図面事例です。ストックルームの出入り口での建具作図です。付属金物もかなりコストがかかってる感じがしますが、やはり店格を意識してのことでしょう。

ストックルームの建具といえども、店舗環境に合わせると品質を落とすわけにはいかないらしく、また建具の見がかりが全体のイメージを壊しかねない恐れがあると聞きました。

まあ、私の場合は実施図でのお手伝いだったので、そこまで気にはなりません。基本設計のレベルが、かなりしっかりしているので、実施図面も気合いを入れての作業しました。

出来れば現場に行きたかった!

今回の建具作図は、隠し蝶番がテーマとなりますが、以下の作図を見れば、ある程度、理解出来ると思います。

俗に言う、「フレームレス」なんて呼ばれていますが、建具枠を見せたく無いのでこの手法を使うんですよ。それを隠し蝶番を使って処理するって感じです。

ブランドショップ、特にスーパーブランドなんかは、ほとんどの建具にこの隠し蝶番を使ってます。ただ、コストがかかるのでやたらと使えないのも現実です。今回びっくりしたのが、ストックルームの建具に使うことでした。

ドアチェッカーが無い!
基本設計者からの指示が無かったのかどうかが不明だったようで、やはり、気を利かしてこの作図には、ドアチェッカーを入れておくべきでした。これに付いては反省しております。

隠し蝶番建具02
平面詳細図

次に進みます。
以下の作図は縦断面図ですが、戸当たりが若干大きいような気もしますが、これで問題は無いと感じます。ドアハンドルがやけに目に入るのは何故でしょうね?

作図バランスが良くないんですね。やっぱり、A3用紙にこれだけの必要図面を入れるのは無理があります。しかし、作図的には問題なく収まります。

ザックリの説明で申し訳ありません。しかしですね、こう見ていると建具図面もそれほど難しいものでは無いと感じますが、いかがでしょう。これも積み重ねの成果でしょう。経験値がなければ、ここまでは描きづらいかもしれませんね。

隠し蝶番建具03
断面詳細図

後記

それでは、今回の作図に当たっての所感を述べましょう。まず、基本設計者からの指示通りで図面を仕上げていきましたが、ストックの平面図を見たときに感じたことがありました。

それは、建具の開き戸が、逆になっていると・・・・・・。基本的な考え方として、建具はストックルーム側へ開くが望ましいと考えましたが、これについては臨機応変の考え方で進めました。

その他、今回の事例で注意すべき点は、建具と戸当たりです。戸当たりの取り付け位置もドアハンドルの奥行きにも注意して設定しなければなりません。

というのは、この作図事例の戸当たり位置は、建具のほぼ中心位置にあります。しかし、この状態では建具を開けたときに、その勢いでドアハンドルが壁に当たってしまうのです。もっと望ましい位置に取り付けるののが良かったように感じます。

これに付きましては、基本設計者が現場を立ち寄る際に調整していると思われます。このようなケースで、設計者が現場に立ち寄ることは多くあります。

私の場合は外部設計者の立場ですから、気軽に担当の現場には行くことが出来ません。思うことは、前述したちょっとしたミスは、現場でよく起こります。ですから、基本設計者も出来るだけフットワークの軽い方が望ましいと思います。

余田和でした。

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