基礎的な納めを理解する

必見!引き戸の作図事例 ”きほんのき” その2
物件名:アクトスポーツ_2011.03
■サイズ■仕様
W950×D165×H2020
図面参照
三方枠:木化粧板仕上げ
建具:木化粧板仕上げ
      +クロス仕上げ木目クロス貼り.縦目
■備考
初級編/難易度:★★☆☆☆

作図解説

店舗設計において、引き戸の利用は、それほど多くありませんが、店内の省スペース化を図る場合に、やもなく設置することがあります。

例えば、建具の開き代がない場合とか、通路が狭くて普通の建具を取り付けることが出来ない場合とか様々な原因があります。

見た目にも造りも特記することはないにせよ、この作図事例のようにスタッフルームや、ストックルームなどの後方スペースでの建具に用いられることは、結構あります。

建具といえばごく普通ですが、必ず作図需要はありますので、最低限この程度の図面は、描けるようにしてください。それでは、納めをお伝えしましょう

作図ポイント

作図の手順として、まず平面詳細図を描きますが、抑えどころは、ドアワイドと有効開口の寸法です。ここでは、ドアワイド=925mm。有効開口寸法=775mmとなっています。

後は、この作図事例では、描き洩れがありますが戸当りのクッションでしょう。
そして、後に断面詳細図に出てきますガイドレールを理解することです。

続いて、以下の断面詳細図をご覧下さい。

ここでの注意点は、やはり引き戸特有の「レール」の理解です。

建具はもちろん吊り式になりますので、トップのレールの納まりは、しっかり覚えましょう。また、下部のガイドレールにも気を配って描いてください.

この図面は、最低限と言いましたが、建具がハッチングで表現しているのは、ちょっとマズいです。

ここはしっかり、ネタ入れをしてください。図面にメリハリが出来ます。

この程度の説明で理解して頂ければ、嬉しいです。それでは、図面の表現の仕方をお伝えします。

まず、今回のように、左上から平面図、その下に正面と裏面の立面図は必ず描くようにして下さい。

引き戸の場合は、表と裏で開口枠の形状が異なってくるので、両面の立面図が必要となってきます。

A3サイズの用紙に作図するとして、縮尺は1/20か1/30が妥当でしょう。ただ、上記の縮尺だけでは、細かい箇所がわかりにくいので、横に拡大した平面詳細図と断面詳細図を描くと理解しやすいです。

建具全般にいえる事なんですが、図面の構成としては、最もバランスの良い見せ方となるので、この表現方法も覚えておいて下さい。

見て覚えるのもいいですが、肝心なのは実際に手を使って描いて深く理解することにあるのです。

まとめとして

店舗設計に限らず何事にも慣れることで、作業がはかどることがあります。そして、誰しも最初は納めの知識もなく、経験不足から何回も描き直して、基礎的なことを理解していくものです。

その基礎となる作図事例を今回はご紹介します。事例は、引き戸です。もう10年以上もまえに作成した図面です。

なんてことはありませんが、最低でもここまで描くことができれば、上等でしょうね。もっと簡単に描いてる図面を見たことがありますが、私は手を抜くのが嫌なので、いつも最低限ここまで描いてます。

ですから、クライアントからのクレームは一切ありません。

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