システム什器の解説なのですが!
今回の作図事例は以下のような内容となっていますが、この什器に使われている素材にも触れています。
ちょっと横道にそれかねませんが、大切な内容なので是非参考にしてください。
もちろん什器の解説もしています。安心してください!
では、図面を読み込むことから始めましょう。
■サイズ | ■仕様 |
W1200×D750×H1100 図面参照 | 基本フレーム:スチール角パイプ 木部:木工下地+突板+染色CL仕上げ 棚板:構造用合板/t21/染色CL仕上げ |
■備考 | |
作図解説
見るからに高さの低い什器ですが、子供服売り場だから当たり前といえばそうでしょう。高さに関することを除けば、普段設計している図面と同様です。
ただ、参考となる部分がありますのでご覧になってください。めったに使わない素材を使ったあたりです。
構造用合板を使ったシステム什器です。
この構造用合板は木造住宅の屋根や壁の下地材として主に使われる材料ですが、当時は仕上材としても注目されていたようです。
現在でもこの素材を使った店舗は、今まで以上に多く見られます。
さて、今回の什器のフォルムはとてもシンプルで、台形の側板がアクセントとなって、この側板にサインや、一点掛けフックを取り付けるなどして演出することが出来ます。
そして、嬉しいことと言えば、構造用合板は加工も可能なので、家具だけでなく様々な所で活用出来る建材といえます。
作図ポイント
什器の造りは、基本フレームをスチール角パイプで構成しました。木部も構造用合板仕様のため普通の木軸パネルを製作するよりも安価で、耐久性も高く、厚みも9mm〜28mmまでがあります。
天板フレームの両側に曲げ加工したスチールカバーを溶接しておいて、そこに側板を差し込む取り付け方にしています。収め方のポイントとして挙げられるのが、側板の固定方法です。
このスチールカバーも存在感を出すために、あえて大きめのサイズ(480mm×75mm)にしています。(b,c部詳細図を参照下さい)脚元も同様につなぎ用パイプに溶接したLアングルに側板を乗せ、内側からビスにて固定しています。
このLアングルは、側板の重量を考慮して少し厚めの3mmにしましたが、この構造用合板を仕上材として使う場合、小口処理をどうするかで迷いました。
積層状の断面を活かして、味のある見え方か! 小口テープを貼って整える方がいいのかの二択でした。
結局、構造用合板そのもの断面を活かことにしました。
小口には最低限の安全性を保つためにサンドペーパーだけをかけて染色+CL仕上げ問いsました。
次は、作図として大切な部分です。
以下は、什器天板部分の断面詳細図ですが、今回はガラス落とし込みとしました。納めとしては順当なので、初心者の方は、是非参考になさってください。
注意点として!
仕上材としても利用できる構造用合板ですが、注意すべき点があります。
それは、合板として作られる過程において使用する接着剤にあります。薄い板を貼り合わせるためのかなりの接着材が必要になります。
これは、人体へ有害な物質(ホルムアルデヒド)を多く放出するものがありますので注意してください。
放出量を示すために合板の表面に国が規定した基準で「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)」といった印字がされています。
万が一を考え、最低でもこの規格をクリアした材料を選ぶようにして下さい。
以下情報は、トマト工業様からの引用です!
【10分でわかる】構造用合板とコンパネの違いについて解説爺も頑張ってますよ!
↓ ↓ ↓