この什器を理解できればアレンジ次第で汎用性が!

今回の事例は、一部のアパレルショップには必要不可欠なシステム什器です。この基本形を理解されれば、アレンジ次第で汎用性の有る什器に生まれ変わります。

そもそも、我々はこの什器を「基本什器」や「システム什器」と呼んでいまあすが、呼び名に付いては定かではありません。

かの昔に、スーパーのアパレルの売り場などは、この事例に類する什器が多く使われていましたので、そう呼んでいたような気もします。そして、「基本什器」には、必ずシステムが必要です。要は、パーツの可動性が必要だったことから「システム什器」と呼んでいたのかもしれません。

■サイズ■仕様
W1250×D850×H1350
図面参照
TOPフレーム:40×20スチール角パイプ黒皮調仕上げ
シングルスリットパイプ(40×20)溶接止め+黒皮調仕上げ
可動棚:t35足場板染色仕上げ/こげ茶(日塗工D19-20B・3分ツヤ・ふき取り強)
角バー:14×24角パイプ(ロイヤル)バー受け:D=300角バー用ブラケット
■備考
難易度:初級編/★★☆

作図解説

基本的には、スチール角パイプで構成されたシンプルな什器です。もちろんオールフレキシブル。おまけに小さいながら、姿見もセッティングできます。ですから、納めもそれほど難しくありません。初心者の方も順を追えば、しっかり描くことが出来ます。

トライしてください!

この什器を描くのには、用紙が2枚必要でしたので、トップ図面と上の図面が、必要図となります。まずは、何が描いてあるかを読み取ってください。クリックすると拡大時となります。

それでは。進めます。

1枚目の図面には、平面図(一部平断面)、立面図×3枚構成になってます。断面図は、2枚目となり、詳細図も同様です。普通の三面図ならここまで描きませんが、いざ、製作するとなると最低限の図面です。

上の図面、左には、1/2描かれた詳細図。これについては、1枚目の図面に指示している箇所(赤でマーキングしたした断面指示)の詳細図となります。

その右下には、断面図が配置され、その上には断面図にマーキングされた c部詳細図が配置さてます。ちょっと変則的な詳細図ですが、元々は1枚目、2枚目を1枚の用紙に描いていたのです。

かなり手狭な図面になってしまいました。これは、クライアントからの要求でそうしただけで、実際は2枚にまとめる方が順当です。

ポイント

作図のポイントは、以下の詳細図です。拡大したモノを載せてみましたが、これなら見やすいと感じます。
まず、順当に断面図を説明します。

この什器は、基本フレームが40mm×20mmスチール角パイプで構成されてます。ただ、パーツを取付ける中央の角パイプのみ、スリットパイプとなります。

この断面図は、左右同じ機能なのであえて、半分だけを描きました。おうちゃくでは無くてこれで良いのです。そして以下が、前述した c部詳細図となります。

最後の詳細図が以下にありますが、ここまで大きく描くと製作チームはきっと大喜びです。納めがしっかり描けてますね。これが、『肝』みたいなモノと思います。

木部がハッチングで表現されているのが残念ですが、思いは伝わります。それぞれの指示も明確で分かりやすい。ここまで描ければ、PROの技です。気配りのある図面とも言えます。

最後に

最近の売り場を見ていると、昔のような安っぽさを感じるシステム什器は無くなり、かなりお洒落なシステム什器が売り場を埋めているようです。

やはり、棚やハンガーバーの可動は不可欠です。ただ、可動と言うだけでちょっと安っぽい感じる方も居られますが、今回の事例のような多目的に対応するシステム什器は重宝されると考えます。

ですから、是非この什器図を自分のモノとして活用してください。時間はかかるでしょうが、これもトレーニングと思いしっかり描けるようになってください。

うちのスタッフも、これを真似て描かせてみましたが、半日で描き上げました。彼女は図面を初めて役2ヶ月です。では、次回をお楽しみに!!

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