壁面のアクセントとなる飾り棚

自宅にもこんな飾り棚があれば、理想的です。ちょっとした空間にこういう飾り棚があれば、アクセントとなり空間が締まるような気がします。

今回はそのような作図事例を紹介します。

まず、以下の作図をご覧ください。当サイトでも良く取り上げているインロー式固定棚の一例ですが、若干の違いがあるのです。

今までの事例とは違う点、それは、棚本体が円盤状となっていることです。おまけに、壁面のコーナー部分に取り付けている事例となります。

壁面のアクセントとなる飾り棚としては、とても良いアイディアと感じます。ただ、厄介だったのがインローパイプの形状をどうするかと言う事と、安定性を何処まで保てるかの2点が課題となりました。

物件名:サマンサタバサ京都河原町 2015.03.11
物件名:S.T 2015.03

作図解説

この図面は構成上2枚でまとめでいます

上の作図は、円盤状の棚の平面詳細図と、その断面詳細図となりますが、仕込むインローパイプは、壁面コーナー部から一本のみです。

従来のインロー式での固定棚は、棚の両サイドに均等な寄り寸法をとってインローパイプを仕込んでおくのですが、今回の事例では、全く違った考え方で進めなければなりません。(上の作図をしっかり見てください)

そこで、施工側の担当者といろいろ協議した結果、上記の a,c部詳細図で描いている納め方にしました。これだけは、設計側で決定するより協議した方が上手くいくからです。独りよがりは駄目です!!

まず、円の中心に向かって、19mm×19mmのインローパイプを1本通します。取り付け方は、これまでにご紹介したものと同じで、事前にインローパイプを溶接したベースプレートを軽量鉄骨にビス固定します。

そして、棚の強度と安定性を向上させるために棚の下地材を太くすることにしましたが、懸念されるのは、下地材を太くしたことで棚本体の重量が気がかりでした。

ポイント

ここでのポイントは、やはりインロー式での棚固定でしょう。前述したように通常では無いにしろ、こういった納めを方でも、可能だと言うことです。

壁と接する面だけでも、下地材を事前に取り付けておく事も考えましたが、棚を支えるには面積が少な過ぎたので、結果的に、棚と壁画が接している箇所は、コーキング処理となりました。で示した箇所です。

それにもうひとつあります。以下の作図を参照してください。

強度を上げるために、フラッシュ棚の中ネタの堅木にインローパイプを仕込んだことです。表記がハッチングで描いています。やはり、安定と補強が気がかりでしたから。平断面も見てください。堅木の表示があります。

永年、店舗設計をやってると様々なことがありますが、これも勉強と考えます。いつまでたっても、勉強ですね!(笑)

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