■サイズ | ■仕様 |
W1676×D495×H2200 図面参照 | 本体:木下地化粧板仕上げ サイン盤面:t5クリアガラス+シート裏貼り(抜き文字) +t3 750×200乳半アクリ貼り(裏面より) 内側面:化粧板仕上げ(白) |
■備考 | |
2020.06.吉日初投稿 |
背景
何故にこの頃百貨店の仕事が大方の火は定かではありません。2008年といえば、マイカルの環境設計に追われているころですから。スポットでの対応でスタッフが受けた仕事のようです。
この作図も、まだLEDの普及がなかったので器具を取り付けるスペースとメンテナンスするスペースを確保するのに一苦労したと聞きました。(今になって)
作図内容
当時の百貨店のテナントのほとんどが、こういった形式でした。システム什器を設置してサインなどでアイキャッチ効果を狙うって奴です。常套手段ですね。
照明もそれほど確保できなかったので、サインが唯一のアイキャッチャーです。そんな下部に商品展示です。さえなかった時代かもしれませんが、行灯サイン付き壁面什器はとても一般的でした。
といってもアパレルのショップにおいて、壁面ディスプレースペースを設けることは非常に重要なポイントとなります。しかし、このディスプレースペースをより際立たせるための手法として、行灯を使った演出が挙げられます。
この作図事例もその一つとなります。
左右に陳列用の壁面什器が並ぶ環境に設置しているので、それぞれの側板には5mm幅の底目地加工を施しています。しかし、行灯下の部分だけは什器幅いっぱいまでのワイド設定にしています。強調したいと気持ちでしょう。
行灯サイン本体は化粧板で仕上げで、盤面は裏面にシートを貼った5mm厚のクリアガラスです。このシートには、サイン部分だけを切り抜いた抜き文字加工をしているので、行灯内部の照明によって文字だけが浮き出てくるようにしています。
しかし、このままでは抜き文字サインの部分から内部が見えてしまうので、背面には厚みが3mmの乳半アクリルを接着し、目隠し処理をしています。この裏面にアクリルを接着する方法は、抜き文字サインを設計する場合によく使われていますので覚えておくと良いでしょう。
サイン盤面にガラスを使用したことで、四方にスチールのフラットバーを見切り材として取り付けてあります。続いては行灯照明には欠かせない内部照明のメンテナンス方法についてです。
今回の事例では背面でのメンテナンスが出来ないため、行灯の底面を開閉式にしています。1600mm以上もあるワイドなので、メンテナンスハッチを2分割にしました。
ただ、内部の照明の光漏れを防ぐために吊り元のピアノ蝶番とシリンダー錠の上部には角材を取り付けています。また、メンテナンスハッチ間の上部にも角材が必要ですので、忘れないように角材を取り付けてください。
最後に行灯付きの壁面什器なので、どうしても重量のある行灯部分が前方に倒れてしまう恐れがあります。そのため、天井に補強用のボルトを取り付け、行灯内部でナット固定するようにしています。
作図上の注意点とまではいきませんが、行灯の設計をする上で忘れがちなのが、熱抜き孔と安定器の設置場所です。
完全な密閉空間ではありませんが、熱抜きは孔は必須ですし、行灯内に取り付けるどんな照明でも安定器が必ずついているので、これらは忘れずに表記しておいてください。
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