■サイズ | ■仕様 |
W500×D500×H1500 図面参照 | ショーケース部:天板・側板 t8mmクリアガラスフォトボンド接着 ガラス戸:t5mmクリアガラス 腰部:ナラ材木目出し染色CL仕上げ(艶消し黒) |
■備考 | |
作図解説
今回の作図事例は、高さを活かしたタワー型のアクセサリーショーケースです。
業態は、紳士服ブランドのショップで、店内に配置されている什器高が低いものばかりでしたので、H=1500mmの什器はアクセント効果があります。
一般的にショーケースを作図する場合に、ケース内部とその下部のストック部分の平断面図を主に表現しますが、今回は行灯も取り付けているので3箇所の平断面図が必要でした。
A平断面図は、乳半アクリルとタペガラスを合わせたケースの底板の面を表現し、B平断面図はこの底板を支える支柱と照明の位置関係を表しています。ちなみにC平断面図は、ストックです。
次に、断面詳細図を見ながら進めましょう。この事例でポイントとなる納めは、やはり照明部分と言えます。
以下は、照明部の底板用の支柱と行灯カバーとの取り合いを描いています。a部詳細図とb部詳細図で、より詳しく描いていますので合わせてご覧下さい。
納め方のポイントとなるのは、支柱とケース底板との取付け方法と行灯カバーの固定方法です。上部が重量のあるガラスケースですから、行灯カバーで支えるには耐久性が低いのでかなり厳しいものを感じます。
そこで、行灯内部にベースとなるスチールプレートとフラットバーの支柱、そしてケースの底板を取り付けるためのベースプレートでケース全体を持たせるカタチにしました。(着色部分に注意)
理解できるようにポイントとなる部分に着色してみました。上記のb部詳細図にそれぞれを色分けしています。
ケース用のベース(ピンク色)には底板のタペガラスと乳半アクリをのせるためとナラ材のズレ止めのために断面形状をL型にしています。
次に、乳半アクリルのカバーですが、ロの字に組んだ4面体の状態では接着面が細くて強度的に弱いです。そのため、四角に10mm×10mmの補強用アクリル棒を取り付けて強度を上げています。
また、行灯内部のベースプレート(青色)がこのカバーのずれ止めにも役立っています。しかし、行灯内の熱抜き処理問題が残ります。
試行錯誤の上、行灯カバーの高さを少し低くして上部に小さな隙間を作り、ここから内部に貯まった熱を逃がすようにしました。b部分詳細図を再確認してください。赤字で表現しています。
今回のポイント
ありきたりのショーケースではなく、こういったタワー型のショーケースの場合には、什器自体の間延びを意識してアクセントとして照明を使用しました。
ポイントは、前述したとおりですが、この程度の納めを考えるにはかなりの経験が必要です。ですから、このサイトに出てくる特殊な納めには、必ず目を通しておいてください。
このポイント以外の納めについては、それほど難しいものはありません。サイト内にもありますので、必ず意識して読み取ってください。分からないことがあれば、メールにて承ります。
最後に、アクセサリー用とタイトルでうたってますが、これについてはあまり意識せずご自分の解釈で理解するようにしてください。純恵でした。
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