子供の遊び場だから動きとリズムをつける
パーティションと言えば、間仕切り。特に、オフィスの間仕切りや、飾りつけをしてインテリアとしての要素をもたせたものです。
今回の事例は、子供の遊び場で考えたローパーティションです。ちょっと可愛さを感じてもらおうと、高さの変化でそれを表現しました。
作図自体はそれほど難しくありません。ただ、固定方法には、ちょっと時間を費やしました。実際の図面は、これ一枚ではなく変化をつけるため、ランダムな長さになりました。しかし、これが基本形です。
■サイズ | ■仕様 |
W4000×D400×H1030 その他図面参照下さい | パーティション:木工化粧板仕上げ ベース:t=3×75スチールプレート ※床ハツリの上プレートをアンカー固定後 ホモジニアス系タイル貼uc2 り |
■備考 | |
難易度:★☆☆☆☆/初級編 |
作図解説
解説といきますが、このローパーティションは、何も子供遊び場だけではなく、ペットショップの柵などにも活用出来ます。
さて、今回のパーティショの固定方法は、通常床面に固定する方法が順当で、一般的とされています。
形は違えど、大概がスチールの支柱を立てて、この支柱に上から木工で製作されたパーティションを差し込む方法です。施工法をいろいろ考えましたが、やはりこれがスピーディに仕事がすみましたね!
今回も45mm×45mmのスチール角パイプを、3mm厚のベースに溶接した『座』を床に固定し、前述した方法で収めています。
ここまでは、一般的にってもそれほど厄介なものではありませんが……………….。それについては、以下をお読み下さい!
作図ポイント
作図ポイントというか、その長女は注意が必要です。
『どこでジョイントし、その後どのようにして、仕上げるかにあります。』
W=4000mm 連続しているランダムな木片パネルをどこかでジョイントしなければ、自立できません。また、材料の取り合い、搬入時のエレベーター高さ、そして取付の手間を考慮すると大凡2000mm〜2500mmが妥当な長さです。
すなわち、今回のような作図事例だと2分割しておかなければなりません。これだと、前述した厄介ごとでも、たいていの施設に問題なく取り付けられます。
そして、取付の際に注意したいことが、ジョイント部のズレ止め処理を施しておく納図は、必ず描かなければならない図面です。
まずは、分割部分のa部詳細図をご覧下さい。
ジョイントとなる部分に、ホゾ加工した表現がわかりますか? ボルトとナットが見える箇所です。
このホゾ加工は古くからある手法で、ふたつの材料を接合させるために、片方を突起状になるように加工し、もう片方にはこの突起が収まる溝を加工して、差し込んで固定する方法です。
加工する溝は突起よりも数ミリだけ小さくしておき、木槌などでたたき込むようにします。この加工をしておくとズレが無く平面から見ても綺麗な納まりになります。
ただ、ズレはなくなりましたが、お互いが外れないようにするため、上下二箇所にボルトを貫通させてナットで固定しています。(断面図を参照下さい)
注意点としては、貫通させるボルトのサイズです。
ジョイント部のホゾ部分が割れないような大きさにしておいて下さい。ここでは、3部ボルトを使用してます。
ボルトで固定した後に、化粧板で仕上げたパネルを上部から落とし込みで取り付けします。
尚、事前にパネルには、W=2mm程度の底目地加工をしておきます。そうすることで、ジョイントした箇所が目立たなくなります。
底目地は単に意匠としてだけでなく、綺麗に納ることにも一役をかっているでの助かります。
天井や壁等の様々な場所で、底目地を使ってジョイントしているのを発見することがあります。
ですから、周囲を見渡して調べてみるのも良いことだと確信します。
作図での注意点としては、ローパーティションを固定する際に必要な支柱ですが、高さには注意して下さい。
支柱の高さが低すぎると、パーティションを支える力が弱く、少しの衝撃でも倒れてしますからです。そのため、目安としてパーティションの高さの半分以上のサイズを取るように心掛けて下さい
まとめ
今回の事例は、いかがでしたか?
仕事をしていると、たまに変テコなものを描かされます。この事例も急に来た内容であって、予備知識も無く描きました。
最初は、びっくりしましたが、あくる日にはなんとかなってました。こいう時って、経験が物を言います。ですから、普段から興味があろうが、なかろうが、この仕事をするなら、何にでも見てやろう的な見地を意識して下さい。
きっと後から、ついてくるものが有りますから。以上
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