■サイズ | ■仕様 |
W1350×D500×H1000 図面参照 | 本体、抽斗など:ナラ材木目出し染色CL(艶消し) ショーケース:t8mm クリアガラス 開き戸付きショーケース:t8mm クリアガラス |
■備考 | |
中級者/難易度★★★☆☆ |
作図解説
この作図事例は、ショーケースと陳列の2つの機能を持ち合わせたカウンターの姿図とその詳細図の事例です。
百貨店では、よく見かける紳士服ブランドショップであり、会計はフロアの一画に常設しているレジエリアで行うことになります。そのため、このカウンターには、レジ機能がありません。
そのため、従来のレジ台より収納スペースを増やす事が出来ます。そして、その他の機能も付加できます。
それは、小さいながらもショーケースや、引き出し式の陳列スペースも設けることができ、非常に機能性のある什器が完成です。
そして、左側のショーケースでは、関連商品をディスプレーし、右側の引き出しにはギフト用商品を陳列します。
レッスンポイント1_平面詳細図を理解すること
それでは、詳細図などを説明していきます。
まず、A平断面図をご覧頂くと、腰面にあるガラス開き戸付きショーケースの奥行きが約255mmしかないことが分かります。
トップのガラスケースに比べて機能上スペースが取れないことから、少しでも内部を広く見せるため、背板面と右側面にミラーを貼っています。
これは、ミラーの反射による錯覚効果を上手く利用した手法で、ショーケースでは良く使われています。
上の作図は、a、b、c 各部詳細図では、前述の部分と引き出し部の納まりを拡大図して表していますので、詳しく見ていきましょう。
前述のショーケース内には、背板面に埋め込んであるペッカーサポートで、可動ガラス棚を構成しています。
そして、前面のガラス開き戸は、25mm×25mmスチール角パイプの縦フレームに、軸吊りタイプのヒンジを上下に取り付けました。
次に、右側の引き出しですが、内部の寸法を出来るだけ広くするために、スライドレールは使用していません。この引き出しについては、この後の断面図とその詳細図にて詳しくご説明します。
レッスンポイント2_断面詳細図を理解すること
以下断面詳細図は、什器を描くときは必要不可欠ですからしっかり理解してください。トップ画像も並行で見るようにしてください。
C断面図では2箇所のショーケースと裏面の収納スペースを表しています。尚、トップのガラスやケースの芯出し部の納めは、以下d部詳細図を参照下さい。
次に、D断面図について、ギフト用商品を陳列する引き出しは、手に取りやすいように前板の高さを抑えました。下記作図参照してください。
ただ、商品によっては、自立出来ないものあるので、背板だけは150mmの高さにして倒れ防止対策としています。
素材は薄くても強度のあるスチールプレートにしました。スケッチではこの引き出しをスライドさせるために施した溝加工位置が分かるようになっています。
e部詳細図では各部の寸法を細かく表記すると共に、ストッパー用に取り付けた底面のピンと溝も表現しているので、この点にも注意してご覧下さい。
まとめ
今回の事例配下がだったでしょう。理解できましたか?まだまだ覚えることが多くあるのが分かりますね。
この什器は、私にとっても大変珍しいもので、小さいスペースに多くの機能があり納めには時間がかかりました。
ショーケースの作図は必ず出てきます。特に宝飾店などはこれの連続です。当サイトにも多くのを作図事例がありますので、勉強してください。
最後になりましたが、図面にミスがあります。それはC断面図です。シリンダー錠がありません。描き忘れか、手を抜いたかでしょう。ご容赦を!
見付サイズが、35mmあるので小型のシリンダー錠を使えば納まると思われます。仮に納まらない場合は、側面にプッシュ錠を取り付ける事も考えられます。
この什器を使用した店舗事例は、こちらでご覧になれます。
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