壁面だけでの固定方法は厳しかった!

■サイズ■仕様
W1150×D350×H150
図面参照
HGパイプ:φ25mmスチール丸パイプ黒皮+ブラッククリア仕上げ
ブラケット:t=5mmスチールFB黒皮+ブラッククリア仕上げ
■備考
中級編/難易度:★★☆☆☆

作図解説

今回は、壁面にダイレクトに取付けたHGパイプの作図事例をご紹介しましょう。通常、壁面にHGパイプを取り付ける場合は、その大半が壁面、床の固定です。しかし、今回はその条件を無視した異例のHGパイプの取付けです。

というのも、床固定の縦パイプが見えると良くないという、クライアントからのリクエストが入ったからでした。
さてさて、「どう納めようか!」って悩みはじめてから、約1時間経ったときに、どうってことのないことを思い出しました。

その前に、このHGパイプが取り付けられたロケーションを下の平面図から読み取ってください。赤でマーキングしています。両サイドにHGパイプで中央は棚構成としています。

作図解説とポイント

ちょっと横道にそれましたが、前述の答えはシンプルでした。重量補強として従来の数倍にすればどうかってね。

それに必要なのは、まず、下地補強ですね。下の画像を見てください。

LGS下地+スチール角パイプを下地として増設しました。(図面には反映されていません)そして、そのLGS下地には、事前に4つのボルトを溶接加工しています。そして、ボードを貼ります。これで下地は完璧です。

さて、壁面ボードを貼り終われば、壁面からボルトがニョキッと飛び出した状態になります。

そして、ここで登場するのが、第2の補強手段となりえる t=5mmのスチールプレートの『座+ブラケット』です。この座付きブラケットを付けることで補強は確実にまします。 t=5mmも必要なかった気もします。

これが基本となるます。後は各パーツを取り付けるだけで完成です。ただ今、この作図を見ているとちょっとゴツイって感じですね。見栄えは決していいものではありません。

さて、このHGパイプの機能をを少しご説明しましょう。かなりややこしいのでしっかり読み取ってください。よく観ないとややこしさが増します。

機能は、まずフェイスアウトとショルダーアウトが、可能だと言うことです。HGパイプがシンプルだけに商品はよく見えることと感じます。

上の画像は、ショルダーアウトでの商品の展示方法です。それに変わって、下はフェイスアウトでお客様にアプローチします。下の作図には横に配置されたフェイスアウト用のブラケットが確認されます。

展示方法は、簡易でシンプルなのに、このHGパイプときたら……………………….。まあこれが図面屋さんの使命でしょう。では、このあたりでおいとましましょう。是非、ご理解ください。

尚、あまり汎用性はありませんが、「こんなモノあるんだ」程度であなたの知識を広げてください。

まとめ

重量と座の大きさについて
この収めで重要となるのが対荷重です。
最も荷重がかかる根元の座をどこまでサイズアップできるかがカギとなります。この作図事例では色々協議を重ねて、150mm角のプレートで設定しましたが、このサイズは最小サイズととらえてください。意匠的に許せる範囲であればもう少し大きくしたいところです。

パイプのジョイント部ついて
ハンガーパイプのジョイントには既製品の打ち込みナットを用いて、持ち出しブラケットのセンターでジョイントするようにしました。これも対荷重と安全性を考えて、位置決定をしています。(拡大画像参照) 

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