商品へのアプローチを第一に考えた壁面什器

メガネショップの設計はこの店舗で5回目でした。

最初は、MDを勉強して必死でしたが、5回目ともなると店長との打ち合わせで十分でした。

この店舗では、まず品数を多く見せたいとの要望でとにかくボリューム重視となりました。

ですから、現設計から大きく変更を加えこのような什器となりました。

見てもお分かりと感じますが、商品の陳列数は半端ではありませんでした。

これには,びっくりしましたね。

商品数は別として、思うことは、お客様へのアプローチ、すなわち見やすさ、触りやすさです。

何れにせよ私としては、これが一番大切な部分だと考えていました!

この店舗では、店全体がこの展示で、若干煩さも伴いますが、関西1号店としてお客様にインパクトを与えたかったんでしょう。

それでは、まず読み取りからはじめましょう。(20分) ゆっくり始めてください!ややこしいですよ。(汗)

■サイズ■仕様
W1700×D690×H1700(ワンスパン)
図面参照
眼鏡トレイ:MDF下地ポリウレタン樹脂塗装(全艶) ウレタン重ね塗り
下部テーブル・抽斗:タモ素地CL(ツヤ消し)塗装仕上げ
※可動式
■備考
難易度:中級者/★★☆
(見た目だけはややこしい!)

作図解説

まず、平面図と立面図を見てください。線がすぐに目に入ると同時に「ややこし!」って気がします。

私もそう思いますが、原図はもっと酷かったので、整理して調整したのが見ていただいている図面です。

メガネ屋さんって、普通はガラス棚などで商品を展示するのが通例のようですが、この店舗は違ってましたね!

メガネフレームを入れるトレーは、ワンスパン(2列)で,なんと160本のフレームがお客様の目に触れるんです。

凄いと感じませんか?

トレーは、壁面に2箇所、下部ステージに1箇所です。但し、下部ステージのトレーは置き式としました。

ステージは上部2箇所を引き出しとしました。ストックのためです。

ここまで、説明すると作図もそれほど厄介なモノでは無いと感じます。

作図ポイント

今回のポイントは、下の施工図です。

じっくり読み取ってください。徐々に見えてくるモノがあるはずですから!

見ての通り、W770mm×H395mm のメガネトレーを壁面から2本のパイプを出し、インロー式で固定するように考えました。

もちろん角度は、実際の人を使って図り最善の角度を設定しました。

おかげでかなり正確な什器が出来ました。

このトレーが結構重く感じたので懸念はありましたが、旨く納まったようです。

概ね理解いただいたと感じますが如何でしょう。

この図面、下部のストック部を描くのを忘れているようです。ご容赦を!

まとめ

ボリューム満点のメガネの壁面什器は如何でした?

若干、気になっていたのが、実際は『量』が多い!ってことなんです。竣工時は良かったが,その後はやっぱり気になります。

商品を見せる点では満点かもしれませんが、ちょっとまてよ!これでは、きっとお客様は迷う!とも考えました。

やはり、何らかのカタチで間引けば良かった気持ちはかなりありました。

トレーが上に上がるほど少なくするとか,腰のステージはなくすとかってね! これについては、反省してます、設計者として。

設計者は、多くの経験値があります。ですから、クライアントの言いなりになるのも良いのですが,ここ一番は自身の意見も言うべきだと!

長々としたお付き合いありがとうございます。 また、乱文をお許しください!
以上です!

お願い致します!
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