木製の引き戸を理解するには基本を知ること!

このサイトでも多くの建具を紹介してきましたが、今回の『引き戸』もそのひとつですが、以下の作図はソフトクローズ+ストッパー機能が付いた引き戸の作図事例です。

意匠は全く付けず、シンプルな引き戸となっています。たの引き戸と異なることといえば、前述のレールとそれをメンテナンスする上開きのパネルが付いていることです。

この辺りが、図面を初心者の方には、ちょっと厄介と感じます。しかし、これも図面です。ゆるりとみていけば何のことは無いです。ですから、今回も時間をかけて臨んでください。多くの図面を見ることで、経験値は増します。

■サイズ■仕様
W950(枠含む)×D190×H2240
図面参照
枠:木下地化粧板仕上げ
建具:木下地化粧板仕上
引き戸レール (ソフトクローズ+ストッパー付)取付
■備考
難易度:中級編/★★☆

作図解説

それでは、作図解説に進みますが、建具の場合ほとんどトップ画像のように表現います。三面図(平面図、立面図2面、)+ 断面図です。

そして、各詳細図を紙面の空いているところ上手くレイアウトして描くようにしています。これについても覚えておいて欲しい事柄です。

まず、上の作図を見てください。平面詳細図ですが、読み取ってください。今回はそれほど難しい内容のモノではありませんので、すぐに理解されると考えます。

引き戸なので、建具枠の見込みが190mmとなっていて、ちょっと見苦しいというか不細工な見え方ですね。これも引き戸の場合ですからなんとも言えませんね。まずは、基本なのでしっかり覚えておくようにしてください。

特殊な引き戸以外は、大概がこの納めとなります。

作図ポイント

平面詳細が済めば、次は断面詳細図となりますが、これについても上部のレール部分は、見てくれがややこしそうに見えますね。レール自体は、メーカーサイドでデータが有りますので、ダウンロードして作図に貼るだけですから問題ないでしょう。

ポイントとしては、レールを覆うボックスのようなモノを描くことです。これについても参考となる資料は、ネットで調べれば、必ずでは有りませんが見つかるはずです。

もちろん、これを参考にすれば良いのですがね!

下部のレールの納めについても、一般的な納めを覚えれば、誰にだって描けますので安心してください。

レール部を拡大しました。如何ですか?

注意点は前述しましたが、まず、LGC下地PB壁に、逆L型の木工補強下地を付けます。それからレールを曲げ加工した逆L型スチール(40mm×90mm)を木下地と共に、LGC下地PB壁にビスで取り付けています。そして、建具との隙間5mmも忘れてはなら無いことです。

レールと逆L型スチールの止め方は、溶接かビス止めだと思うのですが、こちらについては、工事業者さんと打ち合わせで決定します。ここでは、便宜上このように描来ましたが、実際はこの図面と同じ納めは出来ないでしょう。

まとめ

描いた図面が必ず現場に反映できないところは多くあります。大切なのは出墨、入墨だけをしっかり描いてあげることです。実施設計イコール製作図となります。

現場は、現場の言い分もあることですから、必ず協議して物作りとなります。ですから、この打ち合わせの場は神経を使います。

しっかりコミュニケーションを取れば、滅多の間違ったモノはあがってはきません。しかし、実施設計ともなると気も遣うし、仕上がりも気になります。やはり物作りはひとりでは出来ないことも知っておく必要があります

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