スタイリッシュでシャープなオリジナルハンガーラック

レディースファッション専門店も過去には多く手掛けてきました。

今回の事例もそのひとつです。相変わらず、デザイナーさんは急がしのか、毎回スケッチレベルで送られて来ましたね。これって信頼されてかな?

寸法もアバウトで大変でしたが、必ず仕事を回してくれてましたので、文句を言わずにせっせせっせと図面を描いていましたね。

ある意味、この作図は私のオリジナルと行っても良いでしょう。

店舗イメージは、俗言う『ハイテック』でしたので、フォルムなってしまいました。厄介だったのがこのハンガーラックを如何に取り付ける火ってことでした。

以下作図を読み取ってください。尚、平面図と立面図が小さいので、拡大しておきました。

某ブティック_2010.03

■サイズ■仕様
W1300×D315×H150
図面参照
ブラケットベース:t=5mmスチールプレート黒皮+ブラッククリア仕上げ 
※ボルトナット止め(同色仕上げ)
HGパイプ:φ25mmスチール丸パイプ黒皮+ブラッククリア仕上げ
FOパイプ:φ25×370mmスチール丸パイプ黒皮+ブラッククリア仕上げ
※コロビ止め取り付け(φ6×h10mm)
■備考

作図解説

拡大図を再度見てください。
これを見れば、どういった環境に取付けられたか理解できると思います。

要は、宙に浮いたハンガーラックが、ショップ内の壁面に一本シャキッと走っているイメージです。
(下手な表現かな)

形状は理解できたとしましょう。
それでは、「こいつ」どのように取り付けるかが問題なのです。厄介やな!ってよぎりました。

普通は、天井や床に対して補強を取ることが当たり前のように思ってましたから、
それらを一切なくし、壁面だけで納めるって………..。

考えましたね!何時間も。

出た答えが、以下にあります。

作図ポイント

まず考えたのは、安定性を重んじ、t=5mmのスチール150mm×15mmの鉄板切り出しをベースとしました。

次に、この鉄板切り出しを固定するためにLGSに3分のずん切りボルトを溶接固定し、最終的にナット止めと考えました。

この鉄板切り出しには、事前にハンガーラックの支えるステーを取り付ける計画です。ピッチはワンスパン1300mmです。(平面図参照)

もちろん、三角形の補強用鉄板を取り付けるつもりです。ここまでの造りは、一個もの(単体)です!

次に、ピッチは1300mmの間に、φ25mmのハンガーラックを取り付ける仕口です。

ハンガーラックのトップには、ブラッククリア塗装がはげないように、5mmのスチール製の角棒と付けました。

ジョイント部は上の作図を参照してください。

後は、以下の断面詳細図を見れば理解いただけると思いますが、一度ここでこれまでの作図を再度読み取ってください。(15分)

如何でしょう。
尚、この断面詳細図は2つあります。

それは、ハンガーでシンプルに商品をかけるショルダーアウトと、ハンガーラックに脱着式のフェイスアウト用の備品を表現しています。

これについては、平面図と平行に見てもらえれば理解は早いでしょう。
長くなりましたが、これで良いかと考えます。

まとめ

事例のような壁面にハンガーラックを取り付ける場合、確かに見栄えは良くなりますが、どこまで重量に耐えられるかが大きな課題となります。

重量と座の大きさについては、この納めで重要となるのが対荷重です。

最も荷重がかかる根元の座をどこまでサイズアップできるかがカギとなります。

この作図事例では色々協議を重ねて、150mm角の鉄板切り出しで設定しました。このサイズは最小サイズととらえてください。

ハンガーパイプのジョイントには既製品の打ち込みナットを用いて、持ち出しブラケットのセンターでジョイントするようにしました。

これも対荷重と安全性を考えて、位置決定をしています。

以上、長々とおつきあいありがとうございます。
尚、乱文お許しください。

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背景

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  インロー式が最も適した固定方法ですが、今回はあえて露出型の固定方法の一例としてご紹介します。

作図の注意点

 

  (拡大画像)