バッタリ戸と沓摺り(くつずり)の関係

バッタリ戸については、このサイトでも少しですが投稿していますが、今回はそのバッタリ戸と、床にある沓摺りについて話しましょう。

というのも、この2つの設置物はよく目にする内容だからです。
必ずしもそうとは言い切れませんが、バッタリ戸と沓摺りは深い関係があります。

以下の図面は、あるフードコートでのテナント(焼肉店)のカウンターバックだったと記憶します。当然、厨房は床上げが必要となってきます。

私なりに、沓摺りを説明するならば、厨房とホール(客席)の大きな見切り材と考えています。

「沓摺り」とは、一般的にドアの下部にある部材のことを言う。 沓摺りは、居室の気密性を上げたり、音が漏れたりしないように設けられる。

室内ドアで用いられる沓ずりは、木製タイプ、ステンレス製タイプの物が見られ、玄関ドアなど外部と接する場所では、防水性の高いステンレス製のタイプが多く用いられているのが特徴的。

一般的な説明では、今回のそれとは全く異なった内容ですが、取りあえず覚えておいてください。
まずは、以下の図面を見てくください。

■サイズ■仕様
W750×D150×H640
図面参照
バッタリ戸:木下地化粧板仕上げ(木目)
沓摺:SUS HLプレート曲げ加工+ボンド貼り
■備考■難易:初級編/★★★★☆

作図解説

既に図面屋さんとして活躍されている方は、当然知っていると思われますが、飲食店に携わったことのない方には、新鮮でしょう。

図面内容は、平面図、立面図、そして断面図となります。特に断面図にはしっかり目を通すようにしてください。

以下に拡大図を添付しています。

ここでは厨房内がホールより200mm上がってます。これを我々は床上げと呼んでます。

例外もありますが、飲食テナント工事の場合、厨房室やカウンターバックには、設備機器設置のために水廻り区画が出てきます。

そこには、必要最低限の給排水などの配管が床下に通ると共に、防水区画となるので、ちょっとややこしい納めになります。(以下断面図参照)

そうなると、おのず床上げをしなくてはなりません。この場合、床の削り工事は御法度です。

テナントですから,退店する場合、現状復帰が基本的なルールです。ですから,あえて床上げをして退店をスムースに出来るよう考えているのかもしれません。

かなり,床高寸法が大きいようですが、これについては致し方ないと判断ください。
ほとんどのテナントは、このような断面となります。

上のバッタリ戸の作図は、完璧に近いのでしっかり理解するようにしてください。
多くは説明しませんが、寸法は違えどバッタリ戸の基本型となるものです。

注意点があるとすれば、戸と戸の間を25mm開けるように描いてください。
このバッタリ戸、耐久性が落ちたとき戸が垂れることがあります。

ちょっと描く方も逃げを感じます。

★バッタリ戸については以下参照ください!
⇒ バッタリ戸 “きほんのき” の姿図と詳細図事例

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