■サイズ | ■仕様 |
W1050×D30×H2400 図面参照 | 縦フレーム:t=5 SUS FB HL ハカマ、上部フレームに溶接止め※溝加工必要 スクリーン:t5 クラッシュガラス+クリアガラス挟み込み |
■備考 | |
作図説明
今回の作図事例は、トイレ内に目隠し用として設置したガラススクリーンです。一見普通のガラススクリーンに見えますが、特殊なガラスを使っている事とその収め方に特徴が有ります。
まず、ひと昔に流行った 5mm厚のクラッシュガラスを同じ厚みのクリアガラスで挟みこんで合わせガラスにしています。クラッシュガラスは多方向に光が、屈折して、見る角度によって様々な表情に見えるので、一昔前には結構流行ってましたね。
簡単に言うとスリガラスのようなもので、クラッシュガラスが細かくなればなるほど、反対側に何があるかを認識しにくくなります。
この事から比較的トイレなどに用いられることが多く、間仕切り壁開放感を感じられます。ちなみにクラックガラスを使用した例はこんな感じです。
この固定方法では、フレームの見込みが 30mmもあるので、安心ですし、すっきりした感じがあります。本来は、全くのフレームレススクリーンで、空間をより広く見せることが目的だったのですが、最低限の強度と安全性は確保しなければなりません。
ですから、限りなくフレームレスに近づけることを考え、30mm×10mmの枠を思いついたのです。ガラス自体もクラックガラスをクリアガラスで挟み込んだものなので、その厚みで強度を保てたのが良かったようです。(笑)
収めのポイントは縦フレームの固定の仕方です。簡単に言うと、片方の縦フレームだけに、FBの固定金物を溶接しておいて、ガラスを差し込んだ後に、上下のフレームとビスで固定する収めなんです。
注意すべき点は、ガラスと上下のフレームとの間の隙間にFBが入るだけの余裕を持たせておくことです。最終的にはコーキング材を充填して完全に固定するので多少隙間が大きくても問題ないです。
上下フレームは、角パイプにFBを溶接したシンプルなもので、片側の縦フレームもこれらに溶接しておきます。ただ、ガラスを差し込む側(ビス固定するフレーム側)に障害物がないかどうかは確認しておいて下さいね。
後記
長い間のお付き合い、ありがとうございます。普段は、ほいほいと収め案が出てくるのですが、この事例の収めはさすがに考えましたね。やっぱり安全性が一番ですからね!
しかし、デザイナーさんって結構な無理を言ってくることがあって、「これは収まらんやろ!」ってものを何とかしてって感じで行ってきます。極力は聞くようにはしていますが、頭の痛い話です。(まあ、ええよ!って言ってやりますが・・・・。)
クラッシュガラス(クラックガラス)
→ 詳しくはこちら
↓ ↓ ↓