2001.03
■サイズ■仕様
W1230×D470×H1500
図面参照
基本フレーム:25×25ホワイトブロン
背板:木下地AEP塗装
G棚・BK:既存利用
■備考

作図解説

今回の作図事例は、百貨店ブランド改装での図面です。主に店内センターエリアでの配置什器であり、角パイプフレームの片面システム什器詳細図です。

物販店では良く見ることの出来る什器で、特にアパレルショップの基本什器として活用されています。

スリットと既製パーツを用いる事で、パーツの入れ替えが容易に出来る利点を活かして多くのショップで使用されるようになりました。

ただ、類似した什器との差別化を図るために、アクセントとして天板とフレーム上部の幕板、そしてステージを黒染色で仕上げています。

フレームには落ち着い色調のホワイトブロンズ仕上げにして上品さを持たせ、黒染色の木部との組み合わせで高級感を演出しています。

さらに、天板の裏面には棚下照明を取り付け、ステージの天板を淡く光るように同じ器具を設置しました。

各部の納めはそれほど難しくありませんが、ポイントとなる箇所の詳細図を描いています。

作図ポイント

まず、上記の平面詳細図をご覧下さい。

特に什器側板の8mm厚ガラスとフレーム、そして背板との取り合い部分をよくご覧下さい。

背パネルは最も一般的な収め方といえるフラットバー(以下FB)を用いた固定方法で、即板のガラスは9mm×9mの押さえ縁を使用しています。(a部詳細図を参照下さい)

続いて、上部幕板部分と下部ステージ部分について説明しましょう。

こちらも、背板を固定する方法と同じようにFBを使った納め方にしています。

ステージの天板はタペガラスと乳半アクリとを重ねて落とし込み、照明器具を見せないようにしました。

設計当初のステージには、アジャスターの取付け指示はありませんでしが、什器の移動時に床面を傷つけないようにするために最終的に追加しています。

作図上での注意点としては、ステージ側面に照明用の開口を設けて電源を出すようにしています。

百貨店の場合、コンセントは、そのほとんどが3Pコンセント取付が、義務付けられていいます。ですから、描き忘れないように気をつけてください。

失礼ながら、今回の作図事例では完全に忘れていたようです。このような失敗は、多くあってはいけませんね!

後記

現在このブランドの取り扱いはないと思われますが、さすが英国ブランドだけあって人気はありました。

また、全体的にクラシックな店造りになっていたので、様々な箇所にモールディングや面材を使っていました。

このモールディングや面材が複雑に絡み合う箇所が多数あったので、納め図面についてはかなり時間がかかりました。実際厄介案代物でした。

ですから、面材を多く使った店舗は、読者の方も経験していた方が良いと考えます。

爺も頑張ってますよ!
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