
| ■サイズ | ■仕様 |
| W850×H2025×D121.5 図面参照 | 鉄扉:スチール曲げ加工焼き付け仕上げ 枠:スチール曲げ加工焼き付け仕上げ |
| ■備考 業態:店舗環境全般 作図日:2007.08.22 | ■難易度:上級編/★★★★☆ 《SD_000》は、steel door(スチールドア)を指します |

作図解説
今回は、基本的なスチールドア(SD)の作図事例をご紹介します。
スチールドアの図面というと難しく感じるかもしれませんが、まず覚えておきたいのは基本的な構成です。
今回の図面には、扉の姿図だけでなく、平面図、平面詳細図、断面詳細図が描かれています。
さらに、丁番やレバーハンドル、シリンダー錠など、扉を成立させるために必要な金物も確認できます。
スチールドアは、設置場所によって防火性能など建築上の条件が求められることがあります。
そのため作図を描き始める前には、開口寸法や壁の仕様、必要とされる性能などを確認しておくことが大切です。
また、木製建具とスチールドアでは、現場での調整方法が大きく異なります。
木製建具であれば、取付時に多少削るなどの調整ができる場合があります。しかし、工場で製作される鉄扉は、現場へ納品されてから簡単に寸法を変更することができません。
だからこそ、製作に入る前の図面で寸法と納まりを確定しておく必要があります。
作図ポイント
スチールドアを作図するときに、まず理解してほしいのが平面詳細図です。
今回のA部詳細図を見ると、壁に対してSD枠がどの位置に取り付くのか、扉が枠のどこに納まるのかが細かく描かれています。
ここで見るのは、単なる扉の幅だけではありません。

壁厚、枠見込み、枠と壁仕上げとの位置関係、扉厚、戸当たり、丁番側の納まりなどを確認します。
姿図では一本の線に見える部分でも、詳細図まで拡大すると複数の部材によって構成されていることが分かります。この「線の中身」を理解することが、建具図を描くうえではとても重要です。
次に確認したいのが断面詳細図です。

平面詳細図が左右方向の納まりを確認する図面なら、断面詳細図では上下方向の関係を確認します。
上枠と扉の関係、床から扉までのクリアランス、枠の取付位置など、正面から見ただけでは判断できない部分を断面で確認していきます。
鉄扉を描くときは、姿図だけをきれいに描いても十分ではありません。
「平面ではどう納まっているのか」
「断面ではどうなっているのか」
この二方向から確認することで、初めて立体的な構造が見えてきます。
そして、もうひとつ忘れてはいけないのが建具金物です。
レバーハンドルやシリンダー錠などには、それぞれ決められた寸法があります。特にバックセットは、扉と錠前の関係を決める重要な寸法です。
金物については自己判断で寸法を決めず、採用するメーカーの資料やカタログを確認したうえで図面へ反映します。
その他・私見
スチールドアの作図で怖いのは、図面上ではわずかな寸法違いでも、製作後には簡単に修正できないことです。
特に注意したいのが、建築側の開口とSD枠との関係です。
スチールドアを取り付けるためには、壁側の下地や補強も含めて考えなければなりません。建具だけを単独で描くのではなく、「この枠を何に、どう固定するのか」というところまで図面から読み取れるようにしておく必要があります。
昔の図面を参考にする場合も同じです。
形だけを写すのではなく、平面詳細図や断面詳細図を見ながら、それぞれの線が何を表しているのかを確認してください。
そこまで理解できれば、別のサイズや仕様のスチールドアを描くときにも応用が利くようになります。
まとめ
スチールドア(SD)の作図では、寸法を正確に押さえることが基本です。
そのために欠かせないのが、平面詳細図と断面詳細図です。
姿図で扉全体の形を確認し、平面詳細図で壁・枠・扉の関係を読み、断面詳細図で上下方向の納まりを確認する。
この順番で図面を見る習慣をつけると、鉄扉の構造がかなり理解しやすくなります。
最初から複雑な鉄扉を描く必要はありません。
まずは、今回のような基本的なSDを題材にして、詳細図の一本一本の線が何を意味しているのかを読み取ってみてください。
それが理解できれば、鉄扉の作図は決して難しいものではありません。
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