完全なVMD什器

壁面に備え付けの什器は、数々あれど今回の作図事例はちょっと凝ったデザインです。

大したデザインじゃないんですが、スチールのフレームの格好良さが良いです。

単純に壁面什器として捉まえれば、これほど考えられ、意匠もシンプルで素晴らしい出来です。

そして、注目すべきはVMD什器として充実した機能を備えている点です。

今まで見た仲では、納得に行く壁面什器と思います。

おまけにノックダウン式で、現場での組み立てで完成となります。

百貨店、大型スーパーなどでは、搬入、搬出を考えればとても重宝されると思われます。

それでは、その内容を進めていきます。まず、下の図面をご覧になってください!

11.5Fメンズ壁面什器D-1
■サイズ■仕様
W1380×H2400×D400基本フレーム:スチールFB+角パイプ
バックパネル: 木工下地+ダイライト+ウレタン塗装仕上
FB:ダイノックシート貼り
40×20角パイプ:SUS.HL仕上げ
■備考
 難易度:初級編/★★☆

作図解説

さて、造りとしては、ごく一般的であって、ステージとバックパネルは一体型であって、よくありがちなパターンです。

そこにスチール角パイプを取り付けるといったカタチです。 上にある断面図を見れば、その造りがよく理解できると考えます。

バックパネルには、スリットシステムとラインコンセントが取りつけられて、機能面はあらゆる対応にも答えられます。

この事例では棚とハンガーの構成ですが、上段はフェイスアウトでの展示、下段では、ショルダーアウトで商品のボリューム感が出せます。

尚、棚板照明も加味されています。 作図で悩んだのが、フレームの取付け方法です。

ノックダウンと言いながら、あまり分割すると強度に支障を来すので、かなり考えました。

この什器自体の作図は何でもなかなかったのですが、納め図については苦労したのは事実です。

それでは、その納め方に付いては以下項目へ!

作図ポイント

上の詳細図は、平面図の一部を拡大した部分です。まず、何処を示しているかを読み取りましょう。

この詳細図には、バックパネルのスリット、それにスリットからですハンガーバーが確認出来ます。如何でしょう!

次に、ポイントとなるスチール角パイプの納めになります。(a と赤で示した箇所です)

実は、スチールパイプを使ってちょっと加工しました。

40mm×20mmのSUS.HLの角パイプとスチールの55mm×5mmフラットバーでの構成として意匠を付け加えたのです。

そして、このフレームにカラーリングしたのです。

SUSのシルバー感とダイノックシートのカラーで、格好良く見せたかったのです。

以下の詳細図を見れば、理解して貰えるでしょう。

よくないことと言えば、コストアップに繋がりクレームが心配でした。

作図提出後は、何の返事もなかったようでしたが、何も無いということは、きっと納得してもらったのでしょう。

まとめ

最後に、上記を見て気にかかったことを発見しました。

それは、右の詳細図のインローパイプの長さがちょっと足らない気がします。

この倍の長さは必要だと感じます。

仮に、スケッチの長さが50mmとしるなら、150mmは必要かと考えます。

そして、トップの全体図の赤もマーキングは平面図の一部です。紙面上、平断面図を優先したからです。

付け足しみたいですが、これで十分伝わりますね(説明済み)。

長々とおつきあいありがとうございます。以上です。

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