作図説明

今回は、天井間接照明の断面図事例を4種類ご紹介しますが、収めについては種々様々ですので、形状とそれに使用されている素材などを理解していってください。

尚、今回の事例は、堀上部(間接照明)にスチール角パイプや、スチール曲げ加工を採用しています。

それぞれの断面形状は、似かよっていますが、その特徴をしっかり理解してしてください。そして照明器具や堀上天井の高さなどを変化させて、様々なスタイルを模索してみてください。

まず、左上の断面図をご覧ください。

スチール角パイプとスチール曲げ加工で構成された「アゴ」部分には、10mmの底目地を付けています。「アゴ」とは、業界で使われている呼び名です。

これについては、特に大きな意味はありませんが、堀上天井部分にPBボードの木口が見えないようにするためです。PB(プラスターボード)の木口処理って感じです。ただ、この目地が良いかどうかは、賛否両論があるでしょう。

それでは、右上の作図を見てください。

こちらについても、PBボードの木口処理を考えて、「アゴ」部分をスチール角パイプ+スチール曲げ加工で構成していますが、こちらは目地はありません。PB「アゴ」部分手前止めているのが見て取れます。

これについても、収めは難しいと感じます。というのも、PBと角パイプとの付き合わせが旨くできるかと言うことです。ジョイント部に何らかの特殊な下地処理があれば良いのですが、竣工後、経年劣化してきっとスキが出てくるでしょう。

下部左右の作図事例については、フォルムは違えど前述した収めと、ほぼ同じような考え方です。

違うところと言えば、「アゴ」部分の立ち上がり部分が、PBからスチール曲げ加工となっているところです。読み取れますか?

右下の事例は、左上と同じ考え方ですが、目地位置が変化しているところであって、後はほぼ同じです。左下は、「アゴ」部分をPBのエンド見切りとして、立ち上がりは、スチール曲げ加工での処理です。

4種類の断面図事例を、ほんとザックリ説明しましたがご理解になれますでしょうか?(ちょっと説明不足かな?)

「何が言いたいか?」

店舗設計上、天井にはこういう厄介な代物が、時々出てくんです。ですから、事前に勉強して欲しいと感じ適時を書きました。構造は別として「こんな収めがあるんだ!」程度で今回は見ておいてください。

今後も、いろいろ資料を探して投稿するつもりですから!

最後に

いろいろ説明してきましたが、4種類の断面図で共通してるのは、「アゴ」部分のフレームに使用してる角パイプのサイズですね。

各事例は、それぞれ全く違う物件の図面ですが、これには天井下地材のサイズと大きく関係しているのです。すでに、ご存じかもしれませんが、一般的な天井の構造については以下を参考にしてください。

※イメージ画像:トーケン工業株式会社 HPより引用

上記画像のように、スラブからボルトで吊られている野縁受け(チャンネル)にクリップで引っ掛けてた野縁(Sバー、Wバー)が天井下地材です。この下地材にプラスターボード(PB)をビス止めしていくと、天井が出来上がるのです。

右側の画像は、Wバーを拡大したものですが、ちょうど高さが19mmなっています。今回の間接照明ようの「アゴ」部分なども、同サイズの角パイプを旨く使う事で、堀上天井を作るアシスト的な活用が出来ます。

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